基本情報
- 音楽
- ショパン
- 振付
- ジョン・ノイマイヤー
- 初演
- 1978年
- 構成
- プロローグ付き全3幕
- 上演時間の目安
- 約3時間(休憩含む)
あらすじ
デュマ・フィスの小説をノイマイヤーがバレエ化した作品です。物語は、亡くなった高級娼婦マルグリットの遺品競売の場から、回想として語られます。
パリ社交界の華マルグリットと青年アルマンは、劇場で出会い激しい恋に落ちます。2人は郊外で幸福な日々を過ごしますが、アルマンの父が現れ、息子の将来のために別れてほしいとマルグリットに懇願します。彼女は愛するがゆえに身を引き、何も知らないアルマンは彼女を憎み、社交界で公然と辱めます。
真実を知ったときには、マルグリットは病に倒れていました。彼女の日記を読むアルマンの慟哭とともに、物語は幕を閉じます。劇中バレエ「マノン・レスコー」が2人の運命を暗示する、入れ子構造の演出も見事です。
主な登場人物
- マルグリット
- 椿の花を愛する高級娼婦。愛のために自らを犠牲にするヒロインで、大人のバレリーナの到達点とされる役です。
- アルマン
- マルグリットを愛する純粋な青年。誤解と後悔に引き裂かれます。
- アルマンの父
- 息子の将来のためにマルグリットに別れを迫ります。
- マノンとデ・グリュー
- 劇中バレエの登場人物。マルグリットとアルマンの運命を鏡のように映します。
見どころ
全編がショパンのピアノ曲で踊られる、比類なく美しい作品です。白・紫・黒の3つのパ・ド・ドゥが物語の節目を刻み、中でも別れの直前に踊られる「黒のパ・ド・ドゥ」は、愛の絶頂と喪失の予感が交錯する、現代バレエ最高のパ・ド・ドゥのひとつと称されます。
衣装や装置の様式美、劇中劇の構造、そして音楽と踊りの融合と、ノイマイヤーの美学が結晶した大人のための名作です。
音楽の聴きどころ
ピアノ協奏曲第2番、バラード第1番、ソナタなど、ショパンの名曲がピアノ独奏や管弦楽とともに全編を彩ります。バレエ音楽として書かれていない音楽が、これほど物語と一体化する例は稀です。
コンクール・発表会では
ノイマイヤー作品は上演許諾が厳格に管理されており、コンクールで踊られることはありません。ハンブルク・バレエをはじめ、許諾を得た限られたカンパニーの舞台で鑑賞できる作品です。
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