Ballet Works

オネーギン

基本情報

音楽
チャイコフスキー(シュトルツェ編曲)
振付
ジョン・クランコ
初演
1965年
構成
全3幕
上演時間の目安
約2時間30分(休憩含む)

あらすじ

プーシキンの韻文小説をクランコがバレエ化した、ドラマ・バレエの傑作です。田舎の純朴な娘タチヤーナは、都会からやって来た貴族オネーギンに恋をし、夢中で恋文を綴ります。しかし退屈しきったオネーギンは、彼女の目の前で手紙を破り捨てます。

さらにオネーギンは、退屈しのぎにタチヤーナの妹オリガに戯れに言い寄り、オリガの婚約者で親友の詩人レンスキーの怒りを買います。決闘を挑まれたオネーギンは、親友を撃ち殺してしまいます。

数年後。社交界で再会したタチヤーナは、公爵夫人として輝いていました。今になって彼女への愛に気づいたオネーギンは許しを乞いますが、タチヤーナは愛の残り火に苦しみながらも、彼の手紙を破り捨て、毅然と別れを告げるのでした。

主な登場人物

タチヤーナ
夢見る少女から気高い公爵夫人へと成長するヒロイン。最終幕の葛藤の演技はバレリーナの到達点のひとつとされます。
オネーギン
退屈と傲慢の果てにすべてを失う貴族。大人の男性の色気と苦悩が求められる役です。
レンスキー
オリガを愛する若い詩人。決闘前のソロは男性の名場面です。
オリガ
タチヤーナの妹。無邪気さが悲劇の引き金になります。
グレーミン公爵
タチヤーナの夫となる誠実な公爵。

見どころ

第1幕の「鏡のパ・ド・ドゥ」では、タチヤーナの夢の中で理想のオネーギンが鏡から現れ、恋の陶酔を踊ります。そして最終幕の「手紙のパ・ド・ドゥ」は、愛と理性の間で引き裂かれる2人の魂のぶつかり合いで、バレエ史上最も感動的な幕切れのひとつと称されます。

クランコの振付は、アクロバティックなリフトを感情表現として使い切る点に真骨頂があります。手紙を破る行為が2度、立場を替えて反復される構成の妙も味わいどころです。

音楽の聴きどころ

チャイコフスキーの音楽で構成されますが、同名オペラ「エフゲニー・オネーギン」の曲は使わず、ピアノ曲や他の管弦楽曲をシュトルツェが編曲したスコアが用いられています。ドラマに寄り添う編曲の巧みさも聴きどころです。

コンクール・発表会では

クランコ財団の管理する作品のため、コンクールで踊られることはほとんどありません。舞台での上演も許諾を得たカンパニーに限られており、「観る価値」が特に高い演目といえます。

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