Ballet Glossary
バレエ用語集
レッスンや公演でよく使われるバレエの用語145語を、カテゴリ別にわかりやすく解説します。
基本・ポジション
足のポジション positions des pieds
バレエのすべての動きの基礎となる足の基本位置。第1から第5までの5つのポジションがあり、いずれも脚を外旋(アン・ドゥオール)させて立ちます。
アプロン aplomb
「垂直・安定」という意味で、体の軸が真っ直ぐに保たれた安定した状態のこと。すべてのテクニックの土台となる概念です。
アン・ドゥオール(ターンアウト) en dehors
脚全体を股関節から外側に回転させるバレエの基本姿勢。「外側へ」という意味で、ターンアウトとも呼ばれます。
腕のポジション positions des bras
アン・バー、アン・ナヴァン、アン・オー、ア・ラ・スゴンドなど、腕の基本位置の総称。メソッドにより番号や名称が異なります。
エポールマン épaulement
「肩の使い方」という意味で、肩と頭の向きをわずかに傾けて立体感と表情を生む上体の使い方。クロワゼやエファセの土台です。
カンブレ cambré
「弓なりに曲がった」という意味で、上体を前・後ろ・横へ大きく倒す動き。ポール・ド・ブラの一部として行われます。
ク・ド・ピエ cou-de-pied
「足の首」という意味で、動足のつま先を軸足の足首に添えるポジション。フォンデュやフラッペの基本位置です。
グラン・バットマン grand battement
「大きな打つ動き」という意味で、伸ばした脚を前・横・後ろへ大きく蹴り上げる動き。バーレッスンの締めくくりの定番です。
スー・スー sous-sus
第5ポジションのまま両足をぴったりと引き寄せてルルヴェで立つポジション。1本の脚のように見えるのが理想です。
タンデュ(バットマン・タンデュ) battement tendu
「張った」という意味で、足裏で床をこするようにして脚を前・横・後ろに伸ばし、つま先を伸ばしきる基本の動き。
デヴェロッペ développé
「展開された」という意味で、動足をルティレから前・横・後ろへゆっくりと伸ばし上げる動き。アダージオの代表的な動きです。
ジュテ(バットマン・ジュテ) battement jeté
タンデュの延長で、つま先が床から25〜45度ほど離れる高さまで脚を鋭く投げ出す動き。バットマン・デガジェとも呼ばれます。
フォンデュ(バットマン・フォンデュ) battement fondu
「溶けた」という意味で、軸足のプリエと動足の曲げ伸ばしを同時に滑らかに行う動き。チーズフォンデュと同じ語源です。
フラッペ(バットマン・フラッペ) battement frappé
「打たれた」という意味で、ク・ド・ピエから足を鋭く打ち出すように伸ばす動き。足先の強さと俊敏さを鍛えます。
プリエ plié
「折りたたむ」という意味で、膝を曲げる動き。かかとを床に付けたまま曲げるドゥミ・プリエと、深く曲げるグラン・プリエがあります。
ポール・ド・ブラ port de bras
「腕の運び」という意味で、腕を美しく動かす技術・練習のこと。バレエの上半身の表現力の要です。
ルティレ(パッセ) retiré / passé
動足のつま先を軸足の膝の高さに引き上げたポジション。ピルエットの回転中の形としてもおなじみです。
ルルヴェ relevé
「持ち上げられた」という意味で、かかとを上げてつま先立ちになる動き。ドゥミ・ポワントまたはポワントで立ちます。
ロン・ド・ジャンブ rond de jambe
「脚の円」という意味で、脚で円を描く動き。床の上で描くア・テールと、空中で描くアン・レールがあります。
ポーズ
ア・テール à terre
「地面に」という意味で、足やつま先が床に着いている状態を表す言葉。空中を意味するアン・レールと対で使われます。
アティテュード attitude
片脚で立ち、もう一方の脚を膝を曲げたまま前または後ろに上げるポーズ。ボローニャのマーキュリー像が起源とされます。
アラベスク arabesque
片脚で立ち、もう一方の脚を後ろへ真っ直ぐ伸ばすバレエを代表するポーズ。腕の位置により第1〜第4アラベスクなどに分類されます。
アン・ファス en face
「正面に」という意味で、体を客席に真っ直ぐ正面に向けた方向。クロワゼ・エファセと並ぶ体の方向の基本です。
アン・レール en l'air
「空中に」という意味で、脚が床から離れて上がっている状態や空中で行う動きを表す言葉。ア・テールの対義語です。
エカルテ écarté
「引き離された」という意味で、体を斜めに向けて脚を真横に開いた方向・ポーズ。最も大きく開いて見える華やかな向きです。
エファセ effacé
「消された」という意味で、体を斜めに向け脚が交差せずに開いて見える方向。クロワゼと対になる体の向きです。
クロワゼ croisé
「交差した」という意味で、客席から見て脚が交差して見える体の方向。バレエの基本的な体の向きのひとつです。
パンシェ penché
「傾いた」という意味で、アラベスクのまま上体を前に倒し、後ろの脚をさらに高く上げるポーズ。アラベスク・パンシェとも呼ばれます。
ビー・プラス B plus
軸足の後ろにもう一方の足を膝を緩めて添えて立つ待機のポーズ。舞台上で立って待つときの定番の美しい立ち姿です。
パ・ステップ
エシャッペ échappé
「逃げ出した」という意味で、第5ポジションから両足を同時に開いて第2(第4)ポジションに移る動き。ルルヴェでもジャンプでも行われます。
クーペ coupé
「切られた」という意味で、片方の足をもう一方の足に素早く置き換える小さな動き。次のパへの繋ぎとして使われます。
グリッサード glissade
「滑ること」という意味で、床を滑るように低く移動するステップ。ジャンプの直前の繋ぎとして最もよく使われるパのひとつです。
シャッセ chassé
「追いかけられた」という意味で、片足がもう一方の足を追いかけるように滑って移動するステップ。助走や繋ぎとして多用されます。
スーテニュ soutenu
「支えられた」という意味で、両足を引き寄せてスー・スーになりながら体の向きを変える動き。回転を伴うスーテニュ・ターンが有名です。
タン・リエ temps lié
「繋がれた動き」という意味で、プリエを通して体重をポジションからポジションへ滑らかに移す練習・動きです。
デトゥルネ détourné
「向きを変えられた」という意味で、両足のルルヴェで後ろ側へ半回転し、足の前後を入れ替える動きです。
トンベ tombé
「落ちた」という意味で、片足からもう一方の足へ体重を落とし込むように移す動き。パ・ド・ブレと組み合わせて助走によく使われます。
パ pas
「歩・ステップ」という意味で、バレエの動きひとつひとつを指す最も基本的な言葉。パ・ド・ドゥなど多くの用語の頭に付きます。
パ・ド・シュヴァル pas de cheval
「馬のパ」という意味で、馬が前脚で地面をかくように、足でク・ド・ピエから前へ掻き出す動きを繰り返すステップです。
パ・ド・バスク pas de basque
バスク地方の民族舞踊に由来する3拍子のステップ。半円を描くように足を運び、左右へ揺れるように移動します。
パ・ド・ブレ pas de bourrée
3歩で細かく足を踏み替える移動のステップ。動きとを繋ぐ接続のパとして、あらゆる振付に登場します。
ブレ(パ・ド・ブレ・クーリュ) pas de bourrée couru
ポワントやドゥミ・ポワントで足を細かく動かして滑るように移動するステップ。白鳥やシルフィードが漂うように動く場面で有名です。
パ・マルシェ pas marché
「歩くパ」という意味で、バレエ特有の様式化された歩き方。つま先から着地し、優雅に舞台を歩きます。
バランセ balancé
ワルツのリズムに乗って左右や前後に揺れるように踏む3拍子のステップ。「揺れる」という意味で、優雅な繋ぎの定番です。
ピケ piqué
「刺すような」という意味で、伸ばした脚のポワントまたはドゥミ・ポワントへ直接踏み込んで立つ動き。ピケ・ターンの基礎です。
ファイイ failli
両足で跳んで空中で体の向きを変え、片足ずつ着地して流れるように次へ繋ぐステップ。アッサンブレなどの前によく使われます。
プロムナード promenade
「散歩」という意味で、アラベスクなどのポーズを保ったまま、軸足のかかとを少しずつ動かしてゆっくり回転する動きです。
回転
アラスゴンド・ターン grande pirouette à la seconde
脚を真横90度に上げたまま連続回転する技。主に男性ダンサーがコーダで披露する大技です。
アン・ドゥダン en dedans
「内側へ」という意味で、軸足の内側方向へ回る回転の方向。外側へ回るアン・ドゥオールと対で使われます。
シェネ chaînés
「鎖」という意味で、両足を交互に踏み替えながら鎖のように連続して回転しつつ移動する回転技です。
スポッティング(顔の付け方) spotting
回転中に顔を一点に残し、最後に素早く回す技術。目が回るのを防ぎ、回転の軸とスピードを安定させます。
トゥール・アン・レール tour en l'air
「空中の回転」という意味で、真上に跳び上がり空中で1〜2回転して着地する技。男性ダンサーの代表的なテクニックです。
ピケ・ターン piqué tour
伸ばした脚の上にピケで踏み込みながら回る回転技。移動しながら連続で回ることができ、コーダの定番です。
ピルエット pirouette
片足を軸にその場で回転するバレエの代表的な回転技。ルティレの形で回るのが基本で、回転数を競う見せ場にもなります。
フェッテ fouetté
「鞭打たれた」という意味で、脚を鞭のように振って勢いを生む動きの総称。「白鳥の湖」の32回転フェッテが特に有名です。
マネージュ manège
「馬場・回転木馬」という意味で、舞台を大きな円を描きながら回転やジャンプを連続して行うこと。コーダの定番の見せ場です。
ジャンプ
アッサンブレ assemblé
「集められた」という意味で、片足を振り上げて跳び、空中で両足を集めて第5ポジションで着地するジャンプです。
アントルシャ entrechat
垂直に跳び上がり、空中で両脚を交差させて素早く打ち合わせるジャンプ。交差の回数によりカトル、シスなどと呼ばれます。
カブリオール cabriole
「跳ね回ること」という意味で、空中で伸ばした両脚を打ち合わせるジャンプ。男性テクニックの華のひとつです。
グラン・ジュテ grand jeté
前後に大きく脚を開いて宙を跳ぶ、バレエで最も華やかなジャンプのひとつ。空中で一瞬止まって見えるのが理想です。
シソンヌ sissonne
両足で踏み切って片足で着地するジャンプ。脚を開いたまま着地するウーヴェルトと、すぐ閉じるフェルメがあります。
シャンジュマン changement
「変えること」という意味で、第5ポジションから跳び上がり、空中で足の前後を入れ替えて着地するジャンプです。
ジュテ(跳躍) jeté
「投げられた」という意味で、片足で踏み切ってもう一方の足に着地するジャンプの総称。小さなプティ・ジュテから大きなグラン・ジュテまで様々です。
ジュテ・アントルラセ(トール・ジュテ) jeté entrelacé
「絡み合ったジュテ」という意味で、跳びながら空中で半回転し、脚を入れ替えてアラベスクに着地する大きなジャンプです。
ソテ sauté
「跳んだ」という意味で、ジャンプ全般を表す言葉。同じポジションのまま垂直に跳ぶ基本のジャンプを指すことも多い用語です。
タン・ルヴェ temps levé
「持ち上げられた動き」という意味で、片足または両足でその場で跳ぶシンプルなホップ。他のパへの繋ぎにも多用されます。
パ・ド・シャ pas de chat
「猫のパ」という意味で、猫が跳ぶように両膝を順に引き上げて横へ移動するジャンプ。「眠れる森の美女」の白い猫の踊りでも有名です。
バロネ ballonné
「ボールのような」という意味で、跳びながら片脚を伸ばし、着地と同時にク・ド・ピエへ引き付ける弾むようなジャンプです。
バロン ballon
「風船・ボール」という意味で、ジャンプの滞空時間が長く、空中でふわりと止まって見える跳躍の質を表す言葉です。
ブリゼ brisé
「砕かれた」という意味で、移動しながら空中で両脚を打ち合わせる小さなジャンプ。連続して行うブリゼ・ヴォレも有名です。
ロイヤル royale
シャンジュマンに空中での足打ちを1回加えたジャンプ。ルイ14世が好んだことに由来する名と伝えられています。
レッスン用語
アダージオ adagio / adage
ゆっくりした音楽で行う練習・踊り。デヴェロッペやアラベスクなど、コントロールとバランスの美しさを見せます。
アレグロ allegro
速い音楽で行うジャンプ中心の練習・踊り。小さく速いプティ・アレグロと、大きく跳ぶグラン・アレグロがあります。
アンシェヌマン enchaînement
「鎖で繋ぐこと」という意味で、複数のパを繋げたひとまとまりの動きの流れ。レッスンでは「コンビネーション」とも呼ばれます。
ヴァリエーション variation
作品の中でひとりで踊るソロの踊り。コンクールの課題としてもおなじみで、「キトリのVa」のように略されることもあります。
オーディション audition
バレエ団やバレエ学校、公演の配役などの選考試験。クラスレッスン形式で審査されることが多いのが特徴です。
オープンクラス open class
入会金なし・予約制などで、誰でも1回から受講できるレッスン形式。経験や所属を問わず参加できるのが特徴です。
大人バレエ
大人になってから始める、または再開するバレエの通称。初心者向けクラスの充実により、趣味として広く定着しています。
ゲネプロ Generalprobe
本番と同じ条件(衣装・照明・音響)で行う最終リハーサル。ドイツ語の「ゲネラルプローベ」の略です。
講習会(ワークショップ) workshop
外部の指導者やダンサーを招いて行う特別レッスン。夏休みなどに集中開催されるサマースクールも含まれます。
スカラシップ scholarship
コンクールの成績優秀者に授与される、海外バレエ学校などへの留学権や奨学金。プロへの道を開く特典です。
センターレッスン centre practice
バーを離れてスタジオ中央で行うレッスン後半の練習。アダージオ、回転、アレグロ(ジャンプ)へと進みます。
パートナリング(サポート) partnering
パ・ド・ドゥで相手を支える技術。リフトやプロムナードの補助など、2人で踊るための専門技術です。
バーレッスン barre
バー(手すり)につかまって行うレッスン前半の基礎練習。プリエからグラン・バットマンまで、決まった流れで体を作ります。
発表会
教室の生徒が日頃の成果を舞台で披露する会。衣装を着て照明のある舞台で踊る、バレエ教室の一大イベントです。
バレエコンクール ballet competition
課題のヴァリエーションなどを踊り、技術と表現を審査する大会。国内でも年間を通じて多数開催されています。
バレエ留学
海外のバレエ学校で学ぶこと。プロを目指す10代での長期留学と、講習会参加などの短期留学があります。
プレパレーション préparation
「準備」という意味で、パや回転に入る前の準備の動き。腕と脚を所定の位置に置き、音楽とともに動き出します。
マーキング marking
振付や動きの順番を、全力で踊らずに手や小さな動きで確認すること。「マークで通す」のように使われます。
レヴェランス révérence
「敬意」という意味のお辞儀。レッスンの最後に先生とピアニストへ感謝を込めて行い、舞台では拍手に応えて行います。
公演・作品用語
アントレ entrée
「入場」という意味で、グラン・パ・ド・ドゥの冒頭にダンサーが登場する部分。料理のアントレと同じ語源です。
カーテンコール curtain call
公演の終演後、拍手に応えて出演者が舞台に再登場し挨拶すること。バレエならではの優雅なお辞儀も見どころです。
ガラ公演 gala
「祝祭」という意味で、複数の演目やスターダンサーの共演で構成される特別公演。名場面を一度に楽しめます。
キャラクターダンス character dance
各国の民族舞踊をバレエの様式に取り入れた踊り。マズルカ、チャルダッシュ、スペインの踊りなどが代表的です。
クラシック・バレエ classical ballet
確立された技法と様式に基づくバレエの総称。狭義には19世紀後半ロシアの「眠れる森の美女」などの様式を指します。
グラン・パ・ド・ドゥ grand pas de deux
アントレ、アダージオ、男女それぞれのヴァリエーション、コーダという形式で構成される、格式の高いパ・ド・ドゥです。
コーダ coda
「尾」という意味で、グラン・パ・ド・ドゥなどの最終部分。速い音楽に乗せてフェッテや大技が連続する見せ場です。
コンテンポラリーダンス contemporary dance
形式にとらわれない現代の舞踊の総称。バレエコンクールでも課題となることが多く、バレエと並行して学ぶ人も増えています。
全幕(全幕物) full-length ballet
物語のはじめから終わりまでを上演する形式。「白鳥の湖」全4幕など、休憩を挟んで2〜3時間の大作となります。
ディヴェルティスマン divertissement
「余興・娯楽」という意味で、物語の本筋から離れて挿入される踊りの数々。「くるみ割り人形」第2幕の各国の踊りが代表例です。
ネオクラシック・バレエ neoclassical ballet
クラシックの技法を土台に、物語や装飾を削ぎ落とし音楽と動きの構成美を追求した20世紀の様式。バランシンが代表です。
パ・ド・ドゥ pas de deux
「2人のパ」という意味で、男女2人で踊る踊りの総称。クラシック作品のクライマックスを飾る中心的な踊りです。
パ・ド・トロワ pas de trois
「3人のパ」という意味で、3人で踊る踊り。「白鳥の湖」第1幕のパ・ド・トロワが特に有名です。
バレエ・ブラン ballet blanc
「白いバレエ」という意味で、白い衣装の群舞が幻想的な世界を作る場面・様式。「ジゼル」第2幕や「白鳥の湖」の湖畔が代表です。
マイム mime
台詞のないバレエで、身振り手振りによって物語や感情を伝える演技。「愛しています」「誓います」など定型の表現があります。
リフト lift
パ・ド・ドゥで男性がバレリーナを持ち上げる技の総称。頭上高く上げるものから滑らかに運ぶものまで多彩です。
ロマンティック・バレエ romantic ballet
19世紀前半に栄えた、妖精や精霊など幻想の世界を描くバレエの様式。「ラ・シルフィード」「ジゼル」が代表作です。
流派・メソッド
RAD(ロイヤル・アカデミー・オブ・ダンス) Royal Academy of Dance
1920年にロンドンで設立された世界最大級のバレエ教育機関。級ごとのシラバスとグレード試験制度で知られます。
グレード試験(進級試験) graded examination
RADなどの教育機関が実施する級ごとの検定試験。合格すると次の級へ進み、学習の目標と客観的な評価が得られます。
チェケッティ・メソッド Cecchetti method
イタリアの名教師エンリコ・チェケッティが確立した教授法。曜日ごとに決まった練習課題をこなす合理的な体系で知られます。
バランシン・スタイル Balanchine style
振付家ジョージ・バランシンがアメリカで築いた様式。速さ、鋭い音楽性、すっきりとしたラインが特徴です。
フランス派(パリ・オペラ座の様式) French school
バレエ発祥の流れを汲むパリ・オペラ座の様式。エレガンスと洗練された足さばき、気品ある様式美で知られます。
ブルノンヴィル・スタイル Bournonville style
19世紀デンマークの振付家ブルノンヴィルが残した様式。軽やかな跳躍(バロン)と控えめで優雅な上体が特徴です。
ワガノワ・メソッド Vaganova method
ロシアのアグリッピナ・ワガノワが体系化した教授法。8年間の段階的カリキュラムで、日本でも広く採用されています。
衣装・道具
ヴァンプ vamp
トウシューズのつま先を覆う甲部分の長さのこと。足指の長さや甲の高さに合わせて選ぶ重要なポイントです。
ウォームアップウェア warm-up wear
レッグウォーマーやニットパンツなど、体を冷やさないための練習用ウェア。バーレッスンの序盤などで着用します。
クラシック・チュチュ classical tutu
腰から水平に張り出した短いチュチュ。脚の動きがすべて見えるため、テクニックを見せる場面で用いられます。
シニヨン chignon
髪を後頭部でまとめるバレエの定番ヘアスタイル。首筋のラインを見せ、回転の妨げにならない実用的な髪型です。
シャンク shank
トウシューズの靴底に入っている硬い芯。硬さの種類があり、足の強さや好みに合わせて選びます。
チュチュ tutu
チュール素材を重ねたバレエの代表的な衣装。水平に張ったクラシック・チュチュと、長く柔らかなロマンティック・チュチュがあります。
ティアラ tiara
頭に着ける冠型の髪飾り。姫役や妖精の役などで着用し、発表会でも衣装と合わせて使われます。
トウシューズ(ポワントシューズ) pointe shoes
つま先で立って踊るための専用シューズ。先端が固められており、一定の基礎ができてから履き始めます。
トウパッド toe pads
トウシューズの中でつま先を保護するクッション。シリコン、布、羊毛など素材や厚さは好みに合わせて選びます。
バレエシューズ ballet shoes
レッスンで履く柔らかい布や革製のシューズ。足裏が2枚に分かれたスプリットソールなどの種類があります。
バレエタイツ ballet tights
レッスンで着用するバレエ専用のタイツ。ピンク系が定番で、足裏に穴の開いたコンバーチブルタイプもあります。
プラットフォーム platform
トウシューズのつま先の平らな面。ポワントで立ったときに床と接する部分で、広さにより安定感が変わります。
ボディファンデーション
レオタードや衣装の下に着る肌色のインナー。透け防止と体のサポートを目的に着用します。
巻きスカート wrap skirt
レオタードの上に巻いて着るシフォンなどの薄いスカート。大人クラスの定番アイテムです。
リノリウム(バレエ用床材) linoleum / dance floor
スタジオや舞台に敷く滑りにくい床材。「リノ」と呼ばれ、バレエに適した硬さと摩擦を備えています。
レオタード leotard
体に密着するレッスン着。体のラインを先生が確認できることが大切で、教室により色やデザインの指定があることもあります。
ロージン(松脂) rosin
シューズの滑り止めに使う松脂の粉。スタジオや舞台袖に置かれた箱に入っており、踊る前に靴底に付けます。
ロマンティック・チュチュ romantic tutu
ふくらはぎ丈の長く柔らかなチュチュ。妖精や精霊の浮遊感を表現し、「ジゼル」第2幕や「ラ・シルフィード」で有名です。
人・役職
エトワール étoile
「星」という意味で、パリ・オペラ座バレエの最高位ダンサーの称号。公演後の指名により任命される特別な地位です。
芸術監督 artistic director
バレエ団の芸術面の最高責任者。演目の選定、配役、ダンサーの採用・昇格などカンパニーの方向性を決めます。
コール・ド・バレエ corps de ballet
「バレエの隊列」という意味で、群舞およびそれを踊るダンサーたちのこと。全員が揃って動く様式美はバレエ団の実力の証です。
ソリスト soloist
ソロや準主役級の役を踊る、プリンシパルに次ぐ階級のダンサー。ファースト・ソリストなど細分化する団もあります。
ダンスール・ノーブル danseur noble
「高貴な踊り手」という意味で、王子役にふさわしい気品と容姿、正統的な技術を備えた男性ダンサーを指す言葉です。
パリ・オペラ座の階級(カドリーユ〜エトワール) quadrille / coryphée / sujet / premier danseur / étoile
カドリーユ、コリフェ、スジェ、プルミエ・ダンスール、エトワールの5段階からなる、パリ・オペラ座バレエの階級制度です。
バレエ団(バレエカンパニー) ballet company
公演を行うプロのバレエ団体。プリンシパルからコール・ド・バレエまでの階級制を持つのが一般的です。
バレエマスター/バレエミストレス ballet master / ballet mistress
バレエ団でダンサーの指導とリハーサルを担う指導者。作品の質を日々支える現場の要です。
バレリーナ ballerina
バレエを踊る女性ダンサーのこと。本来は主役級の女性ダンサーへの敬称で、男性はバレエダンサー(ダンスール)と呼ばれます。
振付家(コレオグラファー) choreographer
踊りを創作する人。プティパ、バランシンから現代の振付家まで、バレエの歴史は振付家の歴史でもあります。
プリマ・バレリーナ prima ballerina
「第一の踊り手」という意味で、バレエ団の主役を務める女性ダンサー。さらに上の栄誉として「アッソルータ」の称号もあります。
プリンシパル principal
バレエ団の最高位のダンサー。主役を踊る、カンパニーの顔となる存在です。
レペティトゥール répétiteur
「稽古をつける人」という意味で、作品のリハーサルを専門に指導する役職。振付を細部まで伝承する専門家です。