Ballet Works

ラ・シルフィード

基本情報

音楽
H.S.レーヴェンショルド(現行ブルノンヴィル版)
振付
オーギュスト・ブルノンヴィル(1836年版)/フィリッポ・タリオーニ(1832年初演)
初演
1832年
構成
全2幕
上演時間の目安
約2時間(休憩含む・版により異なる)

あらすじ

スコットランドの農家の青年ジェイムズは、婚約者エフィーとの結婚式の朝、空気の精シルフィードの姿を目にします。この世ならぬ美しさに心を奪われたジェイムズは、結婚式の最中にシルフィードを追って森へと消えてしまいます。

森の中でジェイムズはシルフィードと幸福な時を過ごしますが、彼女は宙を舞う精霊であり、捕まえることができません。そこへ、ジェイムズに恨みを持つ魔女マッジが現れ、「この魔法のスカーフを羽にかければ、シルフィードは飛べなくなりお前のものになる」とささやきます。

ジェイムズがスカーフをかけた瞬間、シルフィードの羽は抜け落ち、彼女は息絶えてしまいます。仲間の精霊たちに運ばれていくシルフィードを見送るジェイムズの耳に、エフィーと友人グエンの結婚の祝いの音が届きます。すべてを失ったジェイムズは、マッジの高笑いの中に倒れるのでした。

主な登場人物

シルフィード
空気の精。軽やかさと儚さの象徴で、ロマンティック・バレエのヒロイン像を確立した役です。
ジェイムズ
スコットランドの農家の青年。幻想を追い求め、現実の幸せを失います。ブルノンヴィル・スタイルの跳躍が問われる役です。
マッジ
ジェイムズに追い払われた恨みを持つ魔女。物語を悲劇へ導きます。
エフィー
ジェイムズの婚約者。
グエン
エフィーに想いを寄せる誠実な青年。

見どころ

1832年の初演でマリー・タリオーニがポワント(つま先立ち)の技法を本格的に用い、白いふくらはぎ丈の衣装(ロマンティック・チュチュ)で踊ったことから、ロマンティック・バレエの幕開けとなった記念碑的作品です。

現在広く上演されるのは1836年のブルノンヴィル版で、デンマークに伝統が途切れず受け継がれてきました。弾むような軽やかな跳躍(バロン)と細かい足さばきというブルノンヴィル・スタイルの真髄を味わえる作品であり、第2幕の森の場面ではシルフィードたちの群舞が幻想的な世界を作り出します。

音楽の聴きどころ

現行のブルノンヴィル版では、デンマークの作曲家レーヴェンショルドの音楽が使われています。スコットランド民謡風の舞曲と、森の場面の透明感ある音楽の対比が、現実と幻想という物語の主題を映し出しています。

コンクール・発表会では

シルフィードのヴァリエーション(第2幕)と、ジェイムズのヴァリエーションがコンクールで踊られます。特にジェイムズのヴァリエーションは、ブルノンヴィル・スタイルの軽やかな跳躍と正確な足さばきが問われる男性の人気課題です。派手さより様式の正確さが評価される演目とされています。

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