ジプシーの踊り子エスメラルダが、タンバリンを手に踊るソロです。ユゴーの『ノートルダム・ド・パリ』を原作とするバレエの中で、エスメラルダが恋するフェビュスの婚約の席で踊らされる、哀しみを秘めた踊りです。
現在コンクールで踊られているのは、全幕から独立して上演される「エスメラルダのパ・ド・ドゥ」の女性ヴァリエーションで、脚でタンバリンを打つ独特の振付と、粘りのある音楽性で、シニア女子の演目として絶大な人気を誇ります。
基本情報
- 作品
- エスメラルダ
- 役
- エスメラルダ
- 幕・場面
- 版による(エスメラルダが恋するフェビュスの婚約の祝宴で踊る場面。1886年版では第2幕第2場または第3幕、現行の各版では第2幕が多い)
- 音楽
- チェーザレ・プーニ(「エスメラルダ」全体)。コンクールで踊られるタンバリンのヴァリエーションの音楽は出所に諸説あり、ロムアルド・マレンコのバレエ「シエバ」(1878年)からの転用とする説が有力。ドリゴ作と紹介されることも多いが根拠は薄い
- 振付
- ジュール・ペロー(1844年初演)、マリウス・プティパ(1886年改訂)。現行の「エスメラルダのパ・ド・ドゥ」はプティパ版に直接由来せず、20世紀の編成(ベリオゾフ1954年、ベン・スティーヴンソン版など)で広まった
- 踊り手
- 女性
- 主な対象
- シニア
見どころと技術のポイント
最大の見どころは、デヴェロッペした脚のつま先でタンバリンを打つ動きです。高く上げた脚の正確さと、タンバリンを持つ腕の協調が求められ、音を外すと目立ちます。
前半のゆったりとしたアダージオ的な部分では、エスメラルダの哀しみと誇りを上体と表情で表現し、後半はテンポが上がって回転の連続で盛り上がります。技巧と「女性らしい色気」の両方が問われる演目です。
コンクールでは
シニア女子で非常に多く踊られる演目で、黒鳥やガムザッティと並ぶ人気があります。多くの出場者が踊るため、タンバリンを打つ脚の高さと正確さ、音楽性で差がつきます。
ワガノワ版「エスメラルダ」に挿入された「ダイアナとアクテオン」の各ヴァリエーションも、コンクールの定番です。
版・申込時の注意
音楽・振付は版によって異なります。コンクールで踊られるパ・ド・ドゥは、プティパの全幕版とは別に20世紀に編まれたものです。
全国のバレエコンクール一覧
開催時期・応募締切・部門をまとめています。演目が決まったら挑戦するコンクールを探しましょう。
作品ガイド
「エスメラルダ」のあらすじ・登場人物・見どころ
ヴィクトル・ユゴーの小説「ノートルダム・ド・パリ」を原作とする作品です。パリの街...
関連するバレエ用語
あわせて読みたいヴァリエーション
参考・出典
- La Esmeralda (ballet) - Wikipedia
- La Esmeralda - The Marius Petipa Society
- Riccardo Drigo - Wikipedia
- Sources for the Esmeralda pas de deux - Jonathan Still
振付・音楽は上演する版によって異なります。コンクールへの申込時には、使用する版と音源を指導者と確認してください。