基本情報
- 音楽
- ドビュッシー
- 振付
- ヴァーツラフ・ニジンスキー
- 初演
- 1912年
- 構成
- 全1幕
- 上演時間の目安
- 約12分
あらすじ
夏の午後、岩の上でまどろむ半獣神(牧神)。水浴びに訪れたニンフ(妖精)たちを見つけた牧神は、その中の一人に心を惹かれ、後を追います。
驚いて逃げるニンフが落としていったヴェールを拾った牧神は、それを愛おしむように岩の上へ戻り、ヴェールとともに官能的な陶酔に沈んでいきます。
わずか12分の小品ながら、伝説のダンサー、ニジンスキーが初めて振付けた作品として、バレエ史における重要性は計り知れません。
主な登場人物
- 牧神(フォーヌ)
- 半人半獣の神。古代のレリーフのような横向きの動きで踊る、ニジンスキー自身が初演した役です。
- ニンフたち
- 水浴びに訪れる妖精たち。主役のニンフは牧神と一瞬の交錯を持ちます。
見どころ
ギリシャの壺絵のように、体を正面に向けたまま頭と手足を横向きに動かす振付は、クラシック・バレエの語彙を根本から否定した革命でした。回転も跳躍もなく、静けさと角張った動きだけで官能を描き出します。
初演時はラストの表現が扇情的だとして大スキャンダルになりました。後年、ジェローム・ロビンズがバレエスタジオに舞台を移した「牧神の午後」(1953年)を振付けており、こちらも名作として知られます。
音楽の聴きどころ
ドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」は、フルートの浮遊する旋律で始まる印象派音楽の傑作です。まどろみと官能が漂う約10分間は、音楽だけでも完結した芸術です。
コンクール・発表会では
コンクールで踊られることはほとんどありませんが、様式性の高い小品として、ガラや特別企画で上演されます。
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