Ballet Works

火の鳥

L'Oiseau de feu / The Firebird

バレエ・リュスと20世紀の名作

基本情報

音楽
ストラヴィンスキー
振付
ミハイル・フォーキン
初演
1910年
構成
全1幕
上演時間の目安
約45分

あらすじ

ロシアの民話に基づく物語です。王子イワンは、魔法の庭で金色に輝く火の鳥を捕らえます。命乞いをする火の鳥は、魔法の羽根を残して去ります。「危機のときにこの羽根を振れば助けに来る」と。

庭は不死の魔王カスチェイの領地でした。囚われの王女たちと恋に落ちたイワンは、カスチェイの魔物の群れに捕らえられ、石に変えられそうになります。羽根を振って火の鳥を呼ぶと、火の鳥は魔物たちを踊り狂わせ、カスチェイの魂が入った卵の在り処をイワンに教えます。

イワンが卵を割るとカスチェイは滅び、魔法は解けます。囚われていた騎士たちも蘇り、イワンと王女の戴冠を全員が祝福する荘厳なフィナーレで幕を閉じます。

主な登場人物

火の鳥
金色に輝く伝説の鳥。人間ではない鋭く野性的な動きが求められる、バレリーナの個性が光る役です。
イワン王子
火の鳥を捕らえ、魔王に立ち向かう王子。
王女ツァレヴナ
カスチェイに囚われた美しい王女。
カスチェイ
不死の魔王。グロテスクな魔物たちを従えます。

見どころ

1910年、バレエ・リュス(ディアギレフのロシア・バレエ団)がパリで初演し、ストラヴィンスキーを一夜にして時代の寵児にした歴史的作品です。火の鳥の鋭い跳躍と羽ばたき、カスチェイ一党の凶暴な踊り、そして光に満ちた終幕と、色彩の洪水のような舞台が魅力です。

フォーキン版のほか、ベジャール版(火の鳥を男性が踊る革命的な解釈)など、後世の振付家による版も多く、見比べる楽しみがあります。

音楽の聴きどころ

ストラヴィンスキー最初のバレエ音楽にして出世作です。「カスチェイ一党の凶暴な踊り」の爆発的なリズム、「子守歌」の神秘、金管が輝く「終曲」と、20世紀音楽の幕開けを告げるスコアは、バレエを離れて演奏会でも定番となっています。

コンクール・発表会では

コンクールで踊られることは多くありませんが、火の鳥のソロはガラ公演で披露されることがあります。クラシックの枠を超えた表現力を示す演目です。

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