Ballet Works

ドン・キホーテ

Don Quixote / Дон Кихот

クラシック名作

基本情報

音楽
レオン・ミンクス
振付
マリウス・プティパ(1869年初演)、アレクサンドル・ゴルスキー(1900年改訂)
初演
1869年
構成
プロローグ付き全3幕(版により異なる)
上演時間の目安
約2時間30分(休憩含む・版により異なる)

あらすじ

セルバンテスの小説を原作としますが、バレエの主役は騎士ドン・キホーテではなく、スペイン・バルセロナの街の恋人たちです。宿屋の娘キトリと床屋の青年バジルは恋人同士。しかしキトリの父は、金持ちの貴族ガマーシュと娘を結婚させようとしています。

駆け落ちした2人は旅の途中でジプシーの野営地にたどり着き、遍歴の騎士ドン・キホーテとも出会います。風車を巨人と思い込んで突撃したドン・キホーテは、夢の中でキトリの面影を持つ森の女王ドルシネアと妖精たちの幻想的な世界をさまよいます。

街に戻ったバジルは、キトリと結婚できないなら死ぬと狂言自殺の一芝居。ドン・キホーテのとりなしもあり、父はついに2人の結婚を認めます。最終幕は2人の結婚式。有名なグラン・パ・ド・ドゥが華やかに祝宴を飾ります。

主な登場人物

キトリ
宿屋の看板娘。明るく勝気なヒロインで、扇を使った踊りと超絶技巧が求められる、バレリーナの人気役です。
バジル
キトリの恋人の床屋。陽気で機転が利き、片手リフトなどの大技を見せる男性の代表的な役です。
ドン・キホーテ
遍歴の騎士。物語の狂言回しで、マイムを中心とした演技の役です。
サンチョ・パンサ
ドン・キホーテの従者。コミカルな演技で舞台を和ませます。
ガマーシュ
キトリに求婚する裕福な貴族。滑稽な悪役です。
エスパーダ
闘牛士のリーダー。マントさばきが格好いい、粋な役どころです。
森の女王とキューピッド
夢の場に登場する妖精たち。クラシックの様式美を見せる場面の主役です。

見どころ

全編がスペインの熱気に満ちた、バレエで最も陽気で華やかな作品です。闘牛士の踊り、ジプシーの踊り、ファンダンゴなど、キャラクターダンスの魅力も満載です。

最終幕のグラン・パ・ド・ドゥは、ガラ公演で最も踊られる演目のひとつです。キトリの扇を持ったヴァリエーションと32回転のフェッテ、バジルの片手リフトや大跳躍と、超絶技巧のオンパレードで客席が最高潮に沸きます。一方、第2幕の「夢の場」では一転してバレエ・ブランの様式美が広がり、静と動の対比も楽しめます。

音楽の聴きどころ

ミンクスの音楽は、カスタネットやタンバリンを効かせたスペイン情緒あふれる旋律の連続です。難解さがなく、初めてのバレエ鑑賞でも音楽だけで楽しめる親しみやすさが魅力です。

コンクール・発表会では

コンクールで最も踊られる作品のひとつです。キトリのヴァリエーション(第1幕・第3幕)、バジルのヴァリエーション、夢の場のキューピッドと森の女王のヴァリエーションが定番課題で、ジュニアからシニアまで幅広く選ばれています。明るい性格表現と切れ味のよいテクニックが求められます。

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