Ballet Works

海賊

Le Corsaire

クラシック名作

基本情報

音楽
アドルフ・アダンほか(ドリゴ、プーニ等の追加曲を含む)
振付
ジョゼフ・マジリエ(1856年初演)、マリウス・プティパ(改訂)
初演
1856年
構成
全3幕(版により異なる)
上演時間の目安
約2時間30分(休憩含む・版により異なる)

あらすじ

バイロンの詩に着想を得た、地中海を舞台とする冒険活劇です。海賊の首領コンラッドは、奴隷市場で売られようとしていたギリシャの娘メドーラと恋に落ち、仲間とともに彼女を奪って逃げます。

海賊の隠れ家で幸せに浸る2人ですが、コンラッドの部下ビルバントの裏切りにより、メドーラは再びさらわれ、太守セイド・パシャの後宮へ送られてしまいます。

コンラッドは巡礼者に変装して宮殿に潜入し、メドーラの機転と奴隷娘ギュリナーラの助けを借りて救出に成功します。船で海へ逃れた一行を嵐が襲い、船は難破しますが、コンラッドとメドーラは岩場にたどり着き、愛を確かめ合うのでした。

主な登場人物

メドーラ
海賊コンラッドと恋に落ちるギリシャの娘。華やかな技巧が連続するヒロインです。
コンラッド
海賊の首領。豪快な跳躍を見せる、男性的な魅力にあふれた役です。
アリ
コンラッドに忠実な奴隷。パ・ド・ドゥ(パ・ド・トロワ)での超絶技巧により、バレエ史に残る名役となりました。
ギュリナーラ
後宮の奴隷娘。メドーラ救出を助ける、技巧的な見せ場を持つ役です。
ランケデム
奴隷商人。メドーラを売ろうとする悪役ですが、技巧的なパ・ド・ドゥも踊ります。
セイド・パシャ
メドーラを手に入れようとする太守。コミカルに描かれることも多い役です。
ビルバント
コンラッドを裏切る海賊の副官。

見どころ

最大の見せ場は、ガラ公演の定番中の定番「海賊のパ・ド・ドゥ(パ・ド・トロワ)」です。奴隷アリの爆発的な跳躍と回転、メドーラの輝かしいヴァリエーションは、テクニックの祭典ともいえる盛り上がりを見せます。

第2幕の「生ける花園(ジャルダン・アニメ)」は、花を手にした女性たちが幾何学模様を描く優美な場面で、活劇の中に咲くクラシックの様式美です。物語はシンプルな冒険譚なので、初めてでも筋を追いやすい作品です。

音楽の聴きどころ

アダンの音楽を基礎に、ドリゴ、プーニなど複数の作曲家の曲が版ごとに追加されてきた「寄せ木細工」のような音楽です。パ・ド・ドゥのアダージオの高揚感あふれる旋律は、一度聴いたら忘れられません。

コンクール・発表会では

コンクール頻出作品です。メドーラ、ギュリナーラ、奴隷アリ、ランケデムの各ヴァリエーションはいずれも定番課題で、特にアリのヴァリエーションは男性の跳躍力を示す代表的な演目です。「生ける花園」のオダリスクのヴァリエーションもジュニアでよく踊られます。

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